第193回 定例会報告
期 日: 平成30年5年26日(土) 13:30~16:00
会 場: 山形さくら町病院 作業療法室

発表者:菅野 巧朗        
司 会:稲毛 義憲      記 録:佐藤 知生

定例会報告
かなやの里
佐藤知生

 今回で193回目の定例会となりました。いつも事務局の立場で参加するのですが、毎回よく継続されているなあとの感慨にふけると共に、事例を提供してくださる方への感謝の念を覚えます。そして毎回新たな気づき・確認・知見の吸収があり、大変貴重な追体験の場とさせて頂いております。
 さて、今回は精神デイケアでの60代後半で「就労」を希望した事例でした。周囲のスタッフはその年代で就労を希望するとは考えていなかったため、驚き・保守的な発想などがデイケア内で生じ、スタッフ間にも葛藤をもたらしたようです。しかしながら、その希望を受け止め、就労への支援を開始し、現在も継続している報告でした。
 また、ご本人が女性スタッフへの恋愛感情を持ち、その行為をどのように職員は受け止めるべきなのかについても議論されました。
 ご本人の能力評価から就労は現実的な希望であること、やはり失敗するかもしれなくてもチャレンジを後押しし、失敗したとしてもポジティブに受け止め、フィードバッグすること、恋愛感情そのものは自然な健康な意欲として受け止め、対応を工夫することなどが確認されました。
 事例提供者の菅野さんの作業療法士としての素直な感性が、ご本人やデイケアの他スタッフへも影響したのではないかと感じた次第です。
 事例提供ありがとうございました。