第150回 定例会報告

定例会感想


医療法人安積保養園 あさかホスピタル DCセンター(デイナイトケア) 石澤正夫 
今回、佐藤病院の鈴木さんが「精神科救急病棟で自閉症患者に対する作業療法の展開」を発表してくださいました。急性期OTの早期介入の問題点、当事者への介入の仕方、保護室で行う作業療法の展開について症例検討を行いました。
私自身、急性期から地域移行へ結びつけるために早期介入、早期退院、退院後の支援をどのように展開、支援していくべきなのか日々奮闘中であり、また、定例会に参加するのが初めてで緊張と期待が入れ混じっていました。今回の発表内容に「自閉症」「易怒的・暴力的」「知的レベルの低さ」「入院1ヶ月」といった4つのワードからOTがどのような治療展開・退院後の支援をしていくのか学びたいと強く思いました。
症例検討を聞かせていただいて、早期介入時に治療としての必要な枠の提示、当事者と治療者との関係性構築、対象者に適したサービス提供するために日々の変化を見逃さないこと、また「心理的距離」の取り方から感情を見出すことの必要性を学びました。また、介入時に治療者が忘れてはいけないこととして、時間やプログラム、環境に流されるのではなく、当事者自身が持っている能力、可能性を「関り」の中から評価し、焦らず治療の展開を実施していくことが必要であると深く感じました。また、発表の中で「家族関係」という言葉を何回かおっしゃったことがあり、ふと家族に対してのフォローや支援など行うとすればどのようにしていくべきなのか考えさせられました。自閉症だけに限らず、コミュニケーションがうまく取れない当事者や家族に対する支援について鈴木さんはどのような展望を見据えていたのか、ぜひ、その後の経過、関わりの変化などを教えて頂けるような機会があれば幸いです。症例検討を通し諸先生方の意見を聞けたことで、今一度、臨床現場で対象者の方々により良いサービスの提供が出来るように日々邁進していきたいと思います。

発表お疲れ様でした。