第156回定例会報告

医療法人篤仁会 富士病院 伊藤敦史

 前回、矢吹病院で行われた定例会の時は冬一番の大雪でしたが、今回は12月にもかかわらず天候に恵まれた中での定例会が開催されました。
 症例紹介では、院内作業療法士の他にデイケアスタッフの方々(作業療法士、看護師)も参加して下さいました。チーム全体の中で作業療法士が担う役割や作業療法アプローチとして今何が出来るかというテーマで進められました。
 今回の症例Aさんは作業療法の処方がされたにも関わらず、実施出来ない時期や話合いの場を設けようとしても断られ介入が出来ないといった関わりが難しい症例でした。声掛けや関わり方の工夫を行うことで作業療法再開や他職種と連携し退院に向けたプログラム(家族や個別に対して心理教育・服薬指導、デイケア等)も実施につなげ、内容は非常に興味深いものでした。
 私自身も今回の症例と類似したケースを担当した経験があり、患者様の作業療法実施に向けて他職種との連携が取れず大変苦労したこともありました。今回の横山先生の症例報告を拝聴し、他職種と連携をとりながら進めていくことで患者様にとってより良い治療の提供が出来るということを感じ、チームアプローチの重要さを再認識することが出来ました。各職種の中で様々な意見や方法があるとは思いますが、それらの意見を尊重しながらチーム一丸となり最良なアプローチを選択、提供していくことが大切だと思いました。
 今回集まって下さった先生方と意見交換や情報の共有を行い、学ぶこと、考えさせられることが多く非常に良い機会になりました。ありがとうございました。