第170回定例会報告

感想岩手県立千厩病院 
今宮 正彦
今回は、岩手県立千厩病院を会場に、六角牛(ろっこうし)病院の高橋さんの『自己中心的行動が強い「躁うつ病?」患者への介入』とのテーマでの症例報告の定例会を開催しました。  
 高橋さんは、岩手県中部にある民話の里、遠野市の精神科病院に勤務されている。今年度はスタッフが減少した事で、個別、小集団の活動が行えないと言う事情を抱えながらも、急性期から慢性期を対象にプログラムを運営し、昨年度までは訪問業務も行っていた。地域のつながりや環境の影響が強い事例であったが、その環境を上手に利用する事で、退院につなげ、閉鎖的な環境だからこそ、地域の協力を得る事が出来たのではないかと感じた。精神障害者の地域移行に伴い、サービスの利用は重要であると考えるが、社会資源の乏しい地域では、地域のつながりを利用する事も大事だと、あらためて考えさせられた。今回の報告を聞かせて頂き、生活している環境について考えさせられる良い機会となった。